忍者ブログ

debsy cosplay-navi

「あの、どのような稽古を

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「あの、どのような稽古を

「あの、どのような稽古をなさるのですか」

 

 興味が湧いてきた桜花は、山南へ視線を送る。

 

「ふふ。あれが中々に荒々しいのですよ。まず、竹刀では無く木刀を使います。真剣と同じ重さですね。私は竹刀に慣れていたものだから、初めはかなり戸惑いました」

 

「木刀!?」

 

「ええ。銀行開戶 それを起床してから寝るまで持って、ひたすら稽古に励むのです。腕が痛くて死ぬかと思いましたね」

 

 山南はそう言うと面白そうに笑った。そして言葉を続ける。

 

「そこに道場主の人柄の良さが加わったものだから。私は門弟ではありませんでしたが、いつしか居続けてしまいました。平助、斎藤君、原田君、永倉君も同様ですよ。皆、気心の知れた昔からの仲間です」

 

 

 慈しむように目を細める山南の横顔を見ながら、桜花は羨望の念を抱いた。寂しそうに口元に笑みを浮かべる。

 

 

……何だか、良いですね。そういうの羨ましいです」

 

 

 それを記憶を失ったことへの寂しさだと受け取った山南は、桜花の肩をポンと叩いた。

 

「貴方にもそういう居場所がきっとあったのでしょうね。いつか思い出せますよ。ここには若者も多いから、気の知れた友を作るのも一興ではありませんか」

 

 

 その言葉に、桜花は小さく返事をする。

 

 

 やがて山南は去って行き、代わりに藤堂が打ち込み稽古へ誘いに来た。それに参加すると、あっという間に時が過ぎる。

 

 時の鐘が七つ鳴り、夕餉の支度へ参加すべく慌てて桜花は自室へ戻った。

 

 

 汗に濡れた肌着を脱ぎ、新しいものへ袖を通す。マサから借りた小さな鏡の前に座ると、あることに気付いた。

 

 

「何これ……。痣……?いつからだろう」

 

 左の鎖骨の下あたりに黒い痣のような物が浮かび上がっている。ぶつけたというよりは、刻まれたという表現の方が正しいほど、くっきりとしていた。

 

 

 嫌だなと思いつつも、今はそれどころではないとサッと着付ける。そして一階へ降りていった。

 

 

『貴方がくれた情景の一つ一つが愛しくて仕方ないのに。

一人になった今はそれが痛くて辛くて堪らなかったんです』を貰ったため、京の街を散策してみることにした。だが、それは一人ではない。

 

「少しずつ暖かくなってきましたね。京の寒さは骨身に滲みるから嫌いなんですよ」

 

 

 その隣には、一面が青に染まった清々しい空を見上げながら笑う沖田の姿があった。

 

 こうなった経緯はほど前に遡る──

 

 

 

 八木邸を出て、坊城通を挟んで前にある前川邸の門前を通ろうとした時、偶然にも土方と出会った。

 

『おい。何処へ行く』

 

『あ……。こ、こんにちは。その、一日自由にしていいと言われたので散策へ行こうかと……

 

 そう伝えれば、土方は思案顔になる。すると待っていろと短く言うなり、屋敷の中へ入っていった。連れてこられたのが非番だった沖田である。

 

 

 そして現在に至っていた。桜花は気まずそうに沖田の横顔を盗み見る。視線に敏感な沖田は直ぐに察すると、視線を返してきた。

 

 

「ん、私の顔に何か付いています?」

 

「あ、いえ……。すみません」

 

 護衛だと言っていたが、それは名ばかりでただの見張りだろう。新撰組でも屈指の剣豪をよこしてきた時点で、何かあれば直ぐにされてしまうのではないかと悪い方向へ思考がいってしまう。

 

 そう思えば、みるみる桜花の表情はこわばっていった。それを見た沖田は苦笑いすると、その肩に手を置く。

 

 

「別に取って食いやしませんよ。貴方が思うよりも、この京の治安はずっと悪い。がそこらに転がっているなんて、日常茶飯事です。護衛が居た方が安心して歩けると思いますが」

 

 沖田の言葉には一利あった。高杉にも指摘を受けたように、桜花は辺りを物珍しそうに見ながら歩いている。ましてや見た目は
PR

コメント

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

カテゴリー

P R